あなたは下記質問に答えられますか?
私は、正直なところ自信を持って言うことができませんでした。
もしあなたがWebサイトを本気で運営していて、検索順位をあげていきたい!と考えるならば頭に入れておかなければいけない事項です。
初心に戻る!
品質評価ガイドラインに関して、本来168ページの英語で書かれている内容を電通デジタルが日本語でまとめているが、これをさらに自分なりに理解するために、もう少しまとめてみました。
完全に自分の備忘録に近いですが、参考になれば読んだ後にご自身のWebサイト修正に取り掛かってください。
「ウェブマスター向けガイドライン」と「検索品質評価ガイドライン」の違い
基本的には、Webサイトを健全に運営するということに違いはありません。
ただ求められている質や内容と性質がちょっと違います。
ざっくり言うと
ウェブマスター向けガイドライン
Webサイトを構築・運営していくにあたって最低限クリアしなければいけないルールや考え方。しかし、このガイドラインを満たしただけでは、他のサイトとの競争に勝つことはできない。(上位表示できない)
検索品質評価ガイドライン
検索結果に表示させるWebサイトに「ユーザー需要との一致」「コンテンツの品質」「使いやすさ」を求めるために、GoogleがWebサイトのオーナー(所有者)に理想・価値観を具体的に示しているもの。使いやすく利便性がある検索エンジンとして、意識していることであり裏を返せば「SEOの目標」を定めていると言い換えてもいい。つまり、中長期的にSEOを成功させたい場合は、品質評価ガイドラインは把握しておく必要がある。
ということになる。
図で表示すると下記の画像のような関係性。
画像引用元:https://www.dentsudigital.co.jp/topics/2018/0822-000081/index.html
こうなってくると、「ウェブマスター向けガイドライン」も重要だし「品質評価ガイドライン」も重要になってくる。
基礎体力と筋力のような関係性と捉えたほうが分かりやすいかもしれない。
品質評価ガイドラインは3つの重要な指標がある
- ユーザーの需要に合うか(Needs Met)
- 品質が高い(Page Quality)
- 使いやすい(Usabilitiy)
重要なことは、1から順番に評価をされること。
しかし、この話を理解する前に大前提として「ページの目的」と「コンテンツの区分」も合わせて検討しなければいけない。
大前提として、「ページの目的」と「コンテンツの区分」を理解することが重要
- 各ページの目的
- コンテンツの区分
この2つの大原則を理解したうえで、検索順位の要因となる「品質評価ガイドライン」を把握する必要がある。
各ページの目的
各ページにはなんらかの目的が必ず存在する。
- 情報の共有
- 見解の告知
- 商品・サービスの販売
ちなみに、以下の要件の中で、1つでも満たしていないページは評価に値しない。
目的が「ユーザーの役に立つ」こと
金儲け(アフィリエイトが良い例)だけが目的で、訪れるユーザーに対して価値のないページや、ユーザーの役に立つコンテンツがぞんざいしないページは、評価に値しない。
アフィリエイト、どん!!!!のようなページは評価されないということ。
昨今のYMYL絡みのアフィリエイトサイト急落はここにあると感じているわ。
あくまでそのページを読んだユーザーその後にどう動くかを想定したうえで、誤認しない・失敗しない方向へ誘導してあげる(もしくは満足してもらう)方向性へ促すことが大事。
目的が「公益・良識に沿った」もの
フェイク(偽造)ニュース・ヘイスト(差別などの)スピーチといった悪意の情報や、疑似科学・陰謀論などの一般常識に反するコンテンツは、それらを信奉する人たちにとっては役立つかもしれない。
しかし、そうでない大多数の人には役立たず、有害であることもある。
つまり、1人でも多くの人に有益だと思うWebページを上位表示しようとするGoogleの考えとは反することになるので、「公益・良識に沿った」もの以外に該当するページも、低品質と評価される可能性が高い。
誰か1人でも読んでくれる人のために!は正論ではあるが、一種の宗教じみた内容になるとGoogleとしては避けたいということ。
※宗教が良い悪いということではない
目的を「達成」できるかどうか
「Q&Aフォーラムの真面目な質問投稿だが、現時点では明確な回答がない」
といったページが該当。
それぞれ「商品を売る」「悩みを解決する」という目的は有益ではあるが、それを達成できていないことには変わりがない。
こうしたページも低く評価されてしまう。
「ページの目的」に応じて、必要とされるコンテンツの内容・量や信頼性も変化してくる。
そのページにおいて、ユーザーが取りたい行動・悩みに対する回答を用意していないページは評価が低くなるわ。
だって、ユーザーが満足しない結果になっているのだから!
ここで大事なことは、ページやサイトに目的がはっきり分かるかかどうかを伝える必要があるということ。
明言はしていないが、目的がそれぞれあるページの集合体がWebサイトとなるならば、Webサイトそのものにも存在意義があるのは明白。
そこで補助的に認識できるのが、GoogleAnalytics内のCVやページ内のdescription。
少なくともGoogleAnalytics内にCVが設定されていれば、サイトの目的(ゴール)はハッキリするのでGoogleもその目的に向かうための1ピースであるページに意図を把握=評価するんじゃない?
あとページそのものの要約も重要で、それを助けるのがdescription。
CVもdescriptionも検索順位の指標にはならないけど、サイト(やページ)がどういったものであるかをGoogleに正しく伝えられるかどうかというポイントでは重要なことだと思うわ。
コンテンツの区分
ページの中身を「メインコンテンツ」「補助コンテンツ」「広告など」の3つに区分するとよく分かる。
通販サイトの「Tシャツ」販売ページを例にすると、ページの目的は「このTシャツを買うか買わないかを決めること」ですよね。
メインコンテンツ
「ページの目的」と直接かかわる、ページの中心となるコンテンツを差す。Tシャツの画像・商品詳細・価格等が該当。
補助コンテンツ
目的達成を補助したり、関連性がある別の目的に切り替えたりするための機能。例えば、タブ切り替えが一番分かりやすい。その他、色・サイズでの絞り込み機能・他ブランドのTシャツのリコメンド機能・Webサイト内の他ページへのナビゲーション等が該当する。
広告・その他
マネタイズ・イベント誘導など、「ページの目的」以外の目的を持つコンテンツであり、広告・セール告知のポップアップ等が該当する。品質評価の点では、「メインコンテンツ」の中身が評価の中心となることは間違いない。
ただし、「補助コンテンツ」「広告・その他」も少なからず評価の対象となる。有益な「補助コンテンツ」があれば評価が向上するけど、「補助コンテンツ」が不足していたり、「広告・その他」が邪魔だったりすると、評価が低下するので注意が必要。
そして、「補助コンテンツ」「広告・その他」に性的なコンテンツ・グロテスクな画像・釣りタイトルでの誘導など不快なコンテンツが含まれている場合も、評価は低下する。
品質ガイドラインの評価基準・評価範囲
「ページの目的」と「コンテンツ区分」を把握したら、ようやく検索順位の要因となる「品質ガイドライン」への理解が正しくなる。
「品質ガイドライン」の中身は大きく分けて3つあるとしたが、その細かい内容が下記となる。
1:ユーザーの需要に合うか(Needs Met)
コンテンツが「ユーザーの需要に合った質・量の情報を、最低限の手間で提供できるか」という点を問う、評価の上で最も重要な要素となる。評価は5段階。
- Fully Meets (FullyM)
最高評価。指名検索など、限定的な状況でしか利用しない。 - Highly Meets (HM)
高評価。ユーザー需要に一致し、かつページの質が高いことも必須。 - Moderately Meets
普通の評価。可もなく不可もない。 - Slightly Meets
低評価。価値が無いわけではないが、大きな欠点があるページが該当する。 - Fails to Meet (FailsM)
最低評価。「ページ質が深刻的に欠如がある」「スパムである」「メインコンテンツ無し」など、ユーザーにとって無益なページ。
その5段階指標で共通して言える評価ポイントは3つ。
- 内容
ユーザーが求めている情報を提供し、余分なものを含まない。 - 量
需要に応じて、適切な量の情報を返す。 - 簡便性
ユーザーが、迅速かつ最低限の手間で目的を達成できる。
内容は言わずもがなで、検索キーワードとコンテンツの中身が一致していないと評価(表示)されないのは明白。
問題は「2」と「3」の内容で、ここがサイト運営者とユーザーの双方の意図が異なることによるズレが生じること。
「Yシャツ 通販」で検索する場合を考えてみれば多少は見えてくるものがある。
ユーザーの目的は「通販で買うYシャツを選ぶこと」であり、「質」としては「高品質な商品を、複数展示する商品一覧を作成すること」が望ましい。
ただ、「量」と「簡便性」はどうか?を考える必要がある。
サイト運営者が
と考えた結果、各ブランドの歴史・記事の種類と特徴・人気のデザインや色の変遷などの選択補助や、商品詳細・購入手続きなどの購入補助を全て詳しく記載したらどうなるでしょう?
確かにユーザーの役には立つけど、「Yシャツを選ぶ」という目的に対しては情報過多になってう余計に混乱することになる。
こうした情報は、ユーザーが必要な量に要約し、詳細は別ページに掲載したほうが正直なところ望ましい。
別の例では、
と考えた結果、商品全件を無選別で一覧表示し、絞り込み機能もないページにしたらどうか?
確かに選択肢は広がるが、本当に納得できる商品を選ぶためには手間がかかりすぎてしまう。
家電量販店と一緒で、比較検討数がありすぎると決められないのと一緒ね!
「選ぶ」という目的達成の手間を減らすために、色・サイズなどによる絞り込みや、購入者レビュー・人気などの補足情報が必要になることが分かる。
このように、ページの目的に応じて、「質」「量」「簡便性」のバランスを取ることが非常に重要。
2:品質が高い(Page Quality)
評価基準は「ユーザーの需要に合うか」と同じく5段階評価。
- Highest
最高評価。すぐしたのHigh評価の要件を満たし、専門性・質・評判のいずれかが傑出。 - High
高評価。専門性・コンテンツの質・評判がいずれも極めて高く、責任の所在も明確。 - Medium
普通の評価。可もなく不可もない。 - Low
低評価。High評価の要件のいずれかに大きく欠けている。 - Lowest
最低評価。要件の深刻な欠損や、フェイク・ヘイト・常識外れのページが該当。
「ユーザーの需要に合うか」の情報だけだと品質が良いかは不明だし、同じ情報が検索結果に散乱することになってしまう。
そうなると、似たようなページしかなくなるのでユーザーにとっては何を信頼すれば良いのかが分からなくなる。
そして、場合によっては誤った情報によって死に至ったり人生を脅かす影響を与える可能性もある。
そこで信頼性を考えるときに重要なのが、「E-A-T」と「YMYL」という概念になる。
ここでは「E-A-T」と「YMYL」については深く説明しないが、「この記事の制作者は誰で、その人はどんな人か」などを理解しやすいよう、Webページ・Webサイトの設計を整える必要がある。
=> EATとYMYLについてはこちら
2019年9月には、人種・宗教など「特定の集団に言及する情報」を大項目として追加され、新たな具体例として「大学選択」「職業選択」「防災情報」「フィットネス」「栄養学」などが当てはまる
。
意外かもしれないが、転職サイトや専門学校・大学関連もYMYLの対象となる。
長い目で見れば「進学・就職・転職の選択肢を誤ると、その後の人生に大きな影響を与える」可能性があるからYMYLに該当するということらしい。
その他、どこからどこまでがYMYL業界なのかは一概に明言できないけど、YMYLの対象となる主な業界は下記。
- 健康サプリ系(青汁が良い例)
- ECサイト(業種問わず)
- 法律に関わるサイト
- 医療に関わるサイト(美容外科が良い例)
- 国際的なニュースページ
- 転職サイト
- フィットネス
- 防災訓練系のサイト
- 性差別・人種差別などのサイト
- 人々の生活に多大な影響を脅かす業界やサイト
- 人々の命に多大な影響を脅かす業界やサイト
YMYL業界では特に影響を受けるが、どのWebサイトであっても「品質・信頼性が高いことを、Googleが理解しやすいようにすること」が重要になる。
ここからは私の推測や見解
「品質・信頼性が高いこと」は、裏を返せば信用に値することが大前提。
昨今の検索結果で、企業や公的機関や病院のサイトが上位化しているのは、「品質・信頼性が高いこと」があげられる。
その裏でアフィリエイトサイトが急落している(もはや悲鳴をあげている)のは、そのサイトが「品質・信頼性が低い」とGoogle判断されたためです。
となるが、一言で言えば、検索されるキーワード(や業界)に関して「●●と言えば、この人(サイト)だよね!」と言われる存在になれば良い。
簡単な話で、
と聞かれたら、「楽天」「Amazon」「価格ドットコム」といったWebサイトが脳裏に浮かぶでしょう。
そして、「商品 口コミ」といった通販系に絡むキーワードであれば、「楽天」「Amazon」「価格ドットコム」が上位表示されていることでしょう。
つまりは、その言葉で検索された時に想起されることが何より重要。そしてそれが「権威性」になってくるということね!
では、個人では打つ手がないのか?と問われると、そうでもない。
例えば、SNSで活動していたら、リツイートや引用されてサイテーションが絡んで評価・認知度が広がってくる。
GgooleはSNSからの被リンクは否定しているが、SNSからの流入を検索順位の参考にしていないとは言っていない。
※私の知る限りです。間違ってたらごめんなさい。
さらに、近年の更新で「品質・信頼性の評価を”ウェブサイト単位”で行うよりも、”コンテンツの作者単位”で行う」というGoogleの方針が発表されている。
「(Googleが)権威性が需要としている」と認知され始めているか分からないけど、「監修者」として記事内の下部に記されている事を見かけることが増えた。
ただ非常に残念なのが、「得体の知らない所属団体」「名前だけ」「本を発行しているわけでもない」「その人を知るためのサイトへのリンクがない」とした監修者など、ただのオナニーでしかない。
監修者を単純に載せるだけじゃ意味がない。
とならないようにリンクや自分の本へのリンクを貼っておくべきなんだと考えています。
口頭で補足しないと分からない人なんて、Goggleはもっと分からないですよ。
リンクしか辿れないんだから。
3:使いやすい(Usabilitiy)
品質ガイドラインで最後のポイント。
「ユーザーの需要に合うか」「品質の高さ」の調整が入った後に、最後に行われるのが「使いやすい」かどうかの指標です。
ガイドライン内では特に、「スマートフォンで使いやすいこと」と「ユーザーの目的達成を邪魔しないこと」の2点に言及している。
表示速度が遅ければ、待ちきれないユーザーは離脱することになってしまう。そのため、ユーザビリティが低ければ、直帰の増加やコンバージョン率の低下により、Webサイト自体の存在目的を達成することはできない。
ここからは私の推測や見解
明言はしていないが、直帰や離脱率が高いページは評価が低くなるということになる。
※検索意図とユーザーの需要次第では、数値が高くても可
さらに言えば、CSSでの見た目やフォントサイズ、行間、ページ遷移の仕方などなど細かいところも追求しないと上位表示しないということ。
最終的な調整が「使いやすい(Usabilitiy)」なのであれば5位以上を狙うのなら、そこも注視しないといけないことになる。
検索結果の5位以内のWebサイトを見ていて「読みにくい」と思うことは稀。(たまにあるけど。笑)
あとは、検索結果に戻って再検索する必要がないくらい情報たっぷりであることが大事。
そのWebサイト内で完結できる・気になった時に再度アクセスするレベルだと、だいたい多くのキーワードで上位表示していることが多い。
まとめ
「Webマスターガイドライン」は、Webサイトを構成・運営するにあたって最低限知っておいて欲しいとされる基礎項目。
「品質評価ガイドライン」は、検索エンジンを高品質なものにしたいとするGoogleがWebサイトの運営者にお願いする具体的なお願い。
それぞれ似て非なることだけど、この違いと意図を考えておかないとSEOで成功するのはまず無理。(Googleもそう言っている)
個人的には「Webマスターガイドライン」と「品質評価ガイドライン」の大まかな区別を改めて整理できたので良かったかな。
たぶんSEO会社に働いている人も正確に答えられる、認識している人はいないんじゃないんだろうか・・・・(笑)
SEO会社が営業してきたらその実力を知るためにも
って聞いてまともな回答が返ってきたら、とりあえず話を聞くということにしても良いですね(笑)